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Wednesday, 2 July 2014
Buson summer haiku for Merwin but in kanji and kana
Here are the summer kigo haiku of Yosa Buson such as index against the W.S. Merwin translations from Copper Canyon Press.
225 絹着せぬ家中ゆゝしき更衣
226 辻駕によき人のせつころもがへ
227 大兵の廿チあまりや更衣
228 ころもがへ印籠買に所化二人
229 更衣野路の人はつかに白し
230 たのもしき矢數のぬしの袷哉
231 痩臑の毛に微風あり更衣
232 御手討の夫婦なりしを更衣
233 橘のかごとがましきあはせかな
234 更衣いやしからざるはした錢
235 鞘走る友切丸やほとゝぎす
236 ほとゝぎす平安城を筋違に
237 子規柩をつかむ雲間より
238 春過てなつかぬ鳥や杜鵑
239 ほとゝぎす待や都のそらだのめ
240 時鳥繪になけ東四郎次郎
241 岩倉の狂女戀せよ子規
242 稻葉殿の御茶たぶ夜や時鳥
243 わするなよほどは雲助ほとゝぎす
244 哥なくてきぬゝつらし時鳥
245 草の雨祭の車過てのち
246 牡丹散て打かさなりぬ二三片
247 閻王の口や牡丹を吐んとす
248 寂として客の絶間のぼたん哉
249 地車のとゞろとひゞく牡丹かな
250 ちりて後おもかげにたつぼたん哉
251 牡丹切て氣のおとろひし夕かな
252 山蟻のあからさま也白牡丹
253 廣庭のぼたんや天の一方に
254 狂居士の首にかけた歟鞨鼓鳥
255 閑居鳥寺見ゆ麥林寺とやいふ
256 山人は人也かんこどりは鳥なりけり
257 食次の底たゝく音トやかんこ鳥
258 足跡を字にもよまれず閑古鳥
259 うへ見えぬ笠置の森やかんこどり
260 むつかしき鳩の禮儀やかんこどり
261 閑居鳥さくらの枝も踏で居る
262 かんこどり可もなく不可もなくね哉
263 名のれゝ雨しのはらのほとゝぎす
264 かきつばたべたりと鳶のたれてける
265 宵ゝの雨に音なし杜若
266 みじか夜や六里の松に更たらず
267 鮎くれてよらで過行夜半の門
268 みじか夜や毛むしの上に露の玉
269 短夜や同心衆の川手水
270 みじか夜や枕にちかき銀屏風
271 短夜や芦間流るゝ蟹の泡
272 みじか夜や二尺落ゆく大井川
273 みじか夜を眠らでもるや翁丸
274 短夜や浪うち際の捨篝
275 みじか夜やいとま給る白拍子
276 みじか夜や小見世明たる町はづれ
277 短夜や一つあまりて志賀の松
278 みじか夜や伏見の戸ぼそ淀の窓
279 卯の花のこぼるゝ蕗の廣葉哉
280 來て見れば夕の櫻實となりぬ
281 實ざくらや死のこりたる菴の主
282 しのゝめや雲見えなくに蓼の雨
283 砂川や或は蓼を流れ越す
284 蓼の葉を此君と申せ雀鮓
285 三井寺や日は午にせまる若楓
286 釣しのぶかやにさはらぬ住居かな
287 蚊屋を出て奈良を立ゆく若葉哉
288 窓の燈の梢にのぼる若葉哉
289 不二ひとつうづみ殘してわかばかな
290 絶頂の城たのもしき若葉かな
291 若葉して水白く麥黄ミたり
292 山に添ふて小舟漕ゆく若ば哉
293 蛇を截てわたる谷路の若葉哉
294 蚊屋の内にほたる放してアヽ樂や
295 尼寺や能キたるゝ宵月夜
296 あら凉し裾吹蚊屋も根なし草
297 蚊屋を出て内に居ぬ身の夜は明ぬ
298 明やすき夜をかくしてや東山
299 古井戸や蚊に飛ぶ魚の音くらし
300 うは風に蚊の流れゆく野河哉
301 蚊やりしてまいらす僧の坐右かな
302 三軒家大坂人のかやり哉
303 蚊の聲す忍冬の花の散ルたびに
304 蚊屋つりて翠微つくらむ家の内
305 若竹や橋本の遊女ありやなし
306 笋の藪の案内やをとしざし
307 若竹や夕日の嵯峨と成にけり
308 筍や甥の法師が寺とはん
309 けしの花籬すべくもあらぬ哉
310 垣越て蟇の避行かやりかな
311 うは風に音なき麥を枕もと
312 長旅や駕なき村の麥ほこり
313 病人の駕も過けり麥の秋
314 旅芝居穗麥がもとの鏡たて
315 蕎麥あしき京をかくして穗麥哉
316 狐火やいづこ河内の麥畠
317 春や穗麥が中の水車
318 夏河を越すうれしさよ手に草履
319 なれ過た鮓をあるじの遺恨哉
320 鮓桶をこれへと樹下に床几哉
321 鮓つけて誰待としもなき身哉
322 鮒ずしや彦根が城に雲かゝる
323 麥刈ぬ近道來ませ法の杖
324 かりそめに早百合生ケたり谷の房
325 花いばら故郷の路に似たる哉
326 路たえて香にせまり咲いばらかな
327 愁ひつゝ岡にのぼれば花いばら
328 耳目肺腸こゝに玉卷ばせを庵
329 青梅に眉あつめたる美人哉
330 青うめをうてばかつ散る青葉かな
331 かはほりやむかひの女房こちを見る
332 夕風や水青鷺の脛をうつ
333 たちばなのかはたれ時や古舘
334 粽解て芦吹風の音聞ん
335 夏山や通ひなれたる若狹人
336 椎の花人もすさめぬにほひ哉
337 水深く利鎌鳴らす眞菰刈
338 しのゝめや露の近江の麻畠
339 採蓴を諷ふ彦根のそう夫哉
340 藻の花や片われからの月もすむ
341 路邊の刈藻花さく宵の雨
342 虫のために害はれ落ツ柿の花
343 うき草を吹あつめてや花むしろ
344 さみだれのうつぼ柱や老が耳
345 湖へ富士をもどすやさつき雨
346 さみだれや大河を前に家二軒
347 さみだれや佛の花を捨に出る
348 小田原で合羽買たり皐月雨
349 さみだれの大井越たるかしこさよ
350 さつき雨田毎の闇となりにけり
351 水桶にうなづきあふや瓜茄子
352 いづこより礫うちけむ夏木立
353 酒十駄ゆりもて行や夏こだち
354 おろし置笈に地震なつ野哉
355 行々てこゝに行々夏野かな
356 葉がくれの枕さがせよ瓜ばたけ
357 離別れたる身を蹈込で田植哉
358 鯰得て歸る田植の男かな
359 狩衣の袖のうら這ふほたる哉
360 學問は尻からぬけるほたる哉
361 でゝむしやその角文字のにじり書
362 蝸牛の住はてし宿やうつせ貝
363 こもり居て雨うたがふや蝸牛
364 雪信が蠅うち拂ふ硯かな
365 こと葉多く早瓜くるゝ女かな
366 關の戸に水鶏のそら音なかりけり
367 蝮の鼾も合歡の葉陰哉
368 蠅いとふ身を古郷に晝寢かな
369 誰住て樒流るゝ鵜川哉
370 しのゝめや鵜をのがれたる魚淺し
371 老なりし鵜飼ことしは見えぬ哉
372 殿原の名古屋貌なる鵜川かな
373 鵜舟漕ぐ水窮まれば照射哉
374 夏百日墨もゆがまぬこゝろかな
375 日を以て數ふる筆の夏書哉
376 降かへて日枝を廿チの化粧かな
377 脱かゆる梢もせみの小河哉
378 石工の鑿冷したる清水かな
379 落合ふて音なくなれる清水哉
380 錢龜や青砥もしらぬ山清水
381 二人してむすべば濁る清水哉
382 我宿にいかに引べきしみづ哉
383 草いきれ人死居ると札の立
384 晝がほやこの道唐の三十里
385 ゆふがほや黄に咲たるも有べかり
386 夕貌の花噛ム猫や餘所ごゝろ
387 飛石も三ツ四ツ蓮のうき葉哉
388 蓮の香や水をはなるゝ莖二寸
389 吹殻の浮葉にけぶる蓮見哉
390 白蓮を切らんとぞおもふ僧のさま
391 河骨の二もとさくや雨の中
392 羅に遮る蓮のにほひ哉
393 雨乞に曇る國司のなみだ哉
394 負腹の守敏も降らす旱かな
395 大粒な雨は祈の奇特かな
396 夜水とる里人の聲や夏の月
397 堂守の小草ながめつ夏の月
398 ぬけがけの淺瀬わたるや夏の月
399 河童の戀する宿や夏の月
400 瓜小家の月にやおはす隱君子
401 雷に小家は燒れて瓜の花
402 あだ花は雨にうたれて瓜ばたけ
403 弓取の帶の細さよたかむしろ
404 細脛に夕風さはる箪
405 あま酒の地獄もちかし箱根山
406 御佛に畫備へけりひと夜酒
407 愚痴無智のあま酒造る松が岡
408 半日の閑を榎やせみの聲
409 大佛のあなた宮樣せみの聲
410 蝉鳴や行者の過る午の刻
411 蝉啼や僧正坊のゆあみ時
412 かけ香や何にとゞまるせみ衣
413 かけ香や唖の娘のひとゝなり
414 かけ香やわすれ貌なる袖だゝみ
415 有と見へて扇の裏繪おぼつかな
416 とかくして笠になしつる扇哉
417 繪團のそれも清十郎にお夏かな
418 手ずさびの團畫かん草の汁
419 渡し呼草のあなたの扇哉
420 祇園會や眞葛原の風かほる
421 ぎをん會や僧の訪よる梶が許
422 丈山の口が過たり夕すゞみ
423 網打の見へずなり行凉かな
424 すゞしさや都を竪にながれ川
425 河床や蓮からまたぐ便にも
426 川床に憎き法師の立居かな
427 凉しさや鐘をはなるゝかねの聲
428 川狩や樓上の人の見しり貌
429 雨後の月誰ソや夜ぶりの脛白き
430 月に對す君に唐網の水煙
431 川狩や歸去來といふ聲す也
432 ゆふだちや筆もかはかず一千言
433 白雨や門脇どのゝ人だまり
434 夕だちや草葉をつかむむら雀
435 腹あしき僧こぼし行施米哉
436 水の粉のきのふに尽ぬ草の菴
437 水の粉やあるじかしこき後家の君
438 廿日路の背中にたつや雲峰
439 揚州の津も見えそめて雲の峯
440 雨と成戀はしらじな雲の峯
441 雲のみね四澤の水の涸てより
442 飛蟻とぶや富士の裾野ゝ小家より
443 日歸りの兀山越るあつさ哉
444 居りたる舟に寢てゐる暑かな
445 暑き日の刀にかゆる扇かな
446 宗鑑に葛水給ふ大臣かな
447 葛を得て清水に遠きうらみ哉
448 端居して妻子を避る暑かな
449 褒居士はかたい親父よ竹婦人
450 虫干や甥の僧訪ふ東大寺
451 ところてん逆しまに銀河三千尺
452 薫風やともしたてかねついつくしま
453 裸身に神うつりませ夏神樂
454 つくばふた禰宜でことすむ御祓哉
455 灸のない背中流すや夏はらへ
456 出水の加茂に橋なし夏祓
457 ゆふがほに秋風そよぐみそぎ川
The haiku above correspond to those found in the Japanese text of haikushuu for Buson.
See my next post for a hiragana first line index to the Merwin summer haiku translations.
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